本日、歯医者さんに、歯石取りなどの歯と歯茎のクリーニングと、歯周病の検診のために行って参りました。
このような口内の定期検診には、7年前に断酒に踏み切ってから、約2ヵ月おきに通うようにしています。
今は、おかげさまで、虫歯もないし、歯肉炎も大分良くなった。と医師や歯科衛生士の方からほんの少し褒めていただいている状況でして、なんともありがたいことです。
今ではこんな風に安心できていますが、
断酒を始めたのをきっかけに、虫歯の検査のつもりの軽い気持ちで、最初に歯医者さんに行った時は、非常に驚いたのと、落ち込んだのを、昨日のことのように覚えています。
目次
①断酒をきっかけに、虫歯の検診のつもりで
出向いた歯科医院で消沈した話
②アルコール専門病棟に歯科ブースがあって、
ちょっと驚いた話
③アルコール依存症の人の口内状況が、
あまりにも良くない事情を考えてみた。⑴
④アルコール依存症の人の口内状況が、
あまりにも良くない事情を考えてみた。⑵
⑤まとめ
①断酒をきっかけに、虫歯の検診のつもりで
出向いた歯科医院で消沈した話
歯が痛いとか、歯茎が腫れている。
とかは、全然なかったのです。
歯医者さんに直前として行ったのは、その時行ってから、約5年前でしたか。
5年前といえば、まだ、アルコール依存症との診断ももらっておらず、
只々、ほぼ、「毎日アルコール生活」を送っていた頃でした。
その5年前の虫歯治療から後は、アルコール飲酒のギアを大きく上げ、ほとんど常時酔っ払い状態で、終いにはアルコール依存症と診断されてからのアルコール専門病棟への入院。
そして、その1ヶ月後に始まった約1年間の再飲酒。
と、
「毎日アルコール生活」をせっせと勤め、
歯が痛いとかいった不都合とかがコレと言ってなかったのをいいことに、(酔っ払ってて、痛さに気づいていなかっただけかも・・) 歯医者さんには、すっかり足が遠のいていました。
そして、
虚しさと自分への腹立たしさしか残らなかった再飲酒の1年間を経て、
特に歯が痛いとかはなかったのですが、
「そう言えば、長いこと歯医者さんにも行っていないな・・」
くらいの軽い気持ちで、虫歯の検査のため、5年ぶりに歯医者さんに行ったのです。
久しぶりだったので、少し緊張して診察台に座り、虫歯の検査をお願いしたい旨を知らせて、大きく口を開けて診察していただきました。
しばらくわたしの口内を調べていた先生から、
「5年ぶりですよね。虫歯は軽いものが3箇所くらいあるようですね。」と言われて、あぁ〜、そうか。と、軽いものなら良かった!とホッとしたのもつかの間、
「虫歯の方は、まだ軽い方なんですが、歯周病がかなり進行しています。年齢の割には、かなり悪い方だと思います。」
とのお言葉。
その時、わたし、40代半ばでしたので、まだ、歯周病と言われてもピンときませんでしたが、その後の先生の説明を聞くと、ドッと落ち込むこととなりました。
ぶっちゃけ、その時のわたしの口内状況は、虫歯云々のお話ではなかつたようでした。
歯槽膿漏で、歯を抜かなければならないまでではありませんでしたが、
かなり、歯周病が進んでいたようで、
今、現在の状態までにクリーニングなどのケアをすること、約1年以上かかってしまいました。
どうやら、口腔ケア、プラス、アルコールにかまけていた栄養状態の悪さが、歯茎の健康を非常に損なっていたのだ。
と、反省と後悔の経験でした。
②アルコール専門病棟に歯科ブースがあって、
ちょっと驚いた話
そう言われれば、なんですが、
わたしが入院していたアルコール専門病棟には、何故か歯科のブースがありました。
そこには、週3回ほど、歯科医師が往診に来ていて、結構な数の入院患者が通院(?)していました。
もともと歯科がある病院ではなかったので、
「なんでだろ?」と、入院ビギナーのわたしは不思議に思ったので、看護師に聞いてみたところ、
アルコール依存症の人は、内臓疾患を合併している人が多いそうですが、
歯科、特に口腔内の疾患を持っている人も非常に多いんだそうです。
確かに、入院患者の、特に中年以上の男性は、歯が無い人が沢山いました。
気にしているような人はほとんど居なく、わたしも、初めの頃は、そんな人が沢山いる光景に驚きましたが、
入院してしばらくすると、それにも慣れてきました。
今になって思えば、不思議ですけど。
アルコール専門病棟の看護師からも聞いたとおり、アルコール依存症の人は、口腔内の疾患を持つ人が非常に多いそうです。
内臓の疾患が多い。というのは、アルコール病棟での講義やテキストなどで、理由なども詳しく学習しましたが、
口腔内の疾患までは、残念ながら学習できませんでした。
わたしが、断酒してから歯科医に行った際、虫歯だけでなく、歯茎の状況の悪さを指摘されたりしたこともあり、アルコール依存症と口腔状況の関連がとても気になりまして、
この際、多少の恥を忍んで、かかっている歯科医の先生に、
「わたしは、アルコール依存症と診断されて、今、断酒しています。アルコール依存症と口腔内の疾患とは、何か因果関係があるのでしょうか?」
と、聞いてみました。
歯科医の先生は、次のように教えて下さいました。
アルコール依存症の人は、ほとんどが酔っ払って、前後がわからなくなるまで飲んで、
ほとんど、口腔内のケアをするまでもなく、眠りこけてしまうようだから、
虫歯は増えるし、歯茎の状態も当然のように悪くなる。
そうです。
確かに!
わたしも、アルコールを飲み出すと、自分で「このくらいで辞めておこう。」が出来なくなって、
酔っ払って、眠くて眠くて仕方なくなるまでシコタマ飲んで、いつの間にか眠りこけている。
という感じでした。(だから依存症なんですね。)
「寝るから、歯を磨こう。」なんて余裕は、残念ながら、全くありませんでした。
(だって、酔っ払って寝ちゃってたんですものね。)
アルコール依存症になるまで飲み続けて、
歯を含めた口腔内のケアなど全く考えることもないままに眠りこけてしまうことが、ほぼ毎日のようであるならば、
アルコールにも糖分はありますので、当然、虫歯にもなるでしょう。
歯石取りなども全然できていないでしようから、
歯周病にもなるのも当然でしょう。
はぁ・・・(溜息)。
歯科医師さんは、もう一点の問題点もおっしゃっていました。
アルコール依存症になるまでお酒を飲んでいる人は、
当然のように身体の維持に必要な栄養素(カロリーではありません!)が、必要な分、取れていない人が非常に多いそうです。
お酒でカロリーが取れているので、
相当、内臓などが痛んでいる人以外は、見た目は太っている人が多いのですが、
身体に必要のされる栄養素、ビタミンやタンパク質などが全くと言っていいほど摂れていない人が多くみられるそうです。
その身体に必要な栄養素、ビタミンやタンパク質などは、歯(もちろん、カルシウムも取れていませんよね。)や歯茎などを健康に保つためにもたいへん必要なのです。
これまた、当然のように、アルコール依存症の人の歯や口腔内が、弱くなったり、痛んできたりしてくるのも分かります。
わたしに当てはめても、
アルコールを大量に飲んでいた頃は、というか、
アルコール依存症と診断された頃には、
ほとんど、何かを食べながら美味しくお酒を飲む、などという飲み方ではなく、
まるで何かに取り憑かれたように、ツマミもなく、ただただ酔っ払って眠くなるまで、お酒のみ、ひたすら飲み続けていましたから。
栄養云々どころではなく、
普段の食事さえ、愚かにも疎かにしていました。
はぁ・・・・(またまた溜息)。
アルコール依存症患者や、それを疑われるくらいのアルコールを摂取している人は、身体の疾病の他に、口腔内の疾患を持っている人が大変多い。ということが、
アルコール依存症と診断されたわたしの口腔内の状態がとても悪かった。ということと、
アルコール依存症専門病棟での歯科に通う人の多さと歯が無い人の多さから。と、
恥ずかしながら聞いてみた、歯科医のお話からも、
ある程度、ハッキリ分かっていただいたと思います。
明らかな口腔ケアの不十分さと、
歯と歯茎に必要な栄養素が、明らかに足りていない。
というのが、主な理由だと言えます。
とはいえ、わたしの経験上でも、
口腔ケアと栄養素の補給はたいへん重要だとは頭では理解していても、
一旦、アルコールが入ってしまえば、
そんなことはすっかり忘れ去って、またシコタマ飲んで、酔っ払ってそのまま寝ちゃうんですよね。
将来、というか、近い将来、
歯槽膿漏とか、虫歯の酷いのに罹って、自分の大切な歯が失くなるのがイヤだと思う方、
とりあえず、一旦、お酒飲むの、辞めてみませんか?
間違いなく、アルコールを大量に飲んでいる人で、歯や歯茎の状態がボロボロになっているならば、身体の中。内臓なども、同じようにボロボロになりかけているはずです。
断酒を機会に、歯科医院に通い出したわたしが、
口腔ケアを毎日自宅で行ったり、毎月歯科医院でケアをしてもらったりで、やっと年相応の状態に戻るまで、約1年以上かかりました。
一旦悪くなったものをある程度正常な状態に戻すには、かなりの時間が必要になるんですね。
身体の中も、口の中も。
口腔内の問題で、すぐに生死にかかわることもないでしょうが、
歯が失くなっちゃうのは、イヤですよねー!
わたしは、すごくイヤです!
わたしには、歯が失くなるもイヤだ。というのも、断酒のモチベーションのひとつになっています。
アルコール依存症の人や、
アルコール依存症かも?と心配している人も、
お口を断酒のモチベーションのひとつにしてみるのも良し。と、オススメしますよ。

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