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アルコールが飲みたくなくなる薬ってないの?抗酒剤を飲んでからアルコールを飲んでしまった人の話


 アルコールが全く飲みたくなくなる薬って、
まだ出来ていないですよね。

断酒中に起こる飲酒欲求を抑える薬。
といわれている薬は、アルコール外来や専門病気などで最近、処方していただけるようですが、

あくまで、断酒中が前提で、飲酒欲求を無くす。ではなく、抑える。というのが今のところの限界なのですかね。

「この薬さえ飲めば、あなたも今すぐアルコールのコントロールができるようになります!」
なんて薬ができたら、
夢ですよね!
なかなか断酒が続かなくて苦しんでいるアルコール依存症者には!

いずれ出来ることを夢みて、
今は、「もうアルコールに浸り切った人生を歩みたくない。」と願ったら、ひたすらに断酒を決意して続けていくしかないみたいですね。

目次

①断酒の最強の応援団?抗酒剤って?
②アルコール専門病棟でのエトセトラ
③抗酒剤飲んでお酒を飲んでしまった人の話
④結局、抗酒剤は飲めなかったわたし


 

 ①断酒の最強の応援団?抗酒剤って?

断酒の際の飲酒欲求を抑えるという薬が、アルコール外来や専門病院で処方されているのですってね。

飲酒欲求を無くす。という所まではまだまだ無理とはいえ、抑えられるようになるというのは、
スゴいことですよね!

わたしも現在進行形の断酒中ですので、
(無いことを祈りますが) これからもし、も〜し、
飲酒欲求でどうにもこうにもならなくなったら、
アルコール外来を探して出向いて、その薬を処方してもらおう!と目論んでいます。

だって、せっかく今、断酒が継続できているのに、「一口飲んでパ〜!」というのだけは避けたいですもん。
以前、再飲酒でスゴく身も心も、家族からの信頼も、気持ちばかり貯めていたヘソクリも・・
一切合切傷つけたり、無くしたりした経験が辛すぎて。

それを避けられるならば、アルコール外来にでも喜んで出かけます。

でも、まだまだどのぐらいの効果が期待できるかは、そこまでまだメジャーになっていないとこ見ると、ちょっと気になりますよね。

ましや、アルコールの飲酒欲求を抑えるといつても、断酒を基本としての、ある程度の期間、しっかりと治療のプロセスを踏んでいる人にはそれなりの効果が期待される。ということで、

一番、再飲酒の危険性が高い。と言われている断酒初期のいわば断酒に不慣れな方には、
なかなか効果を感じにくいのではないでしようか?

というわけで、
けっこう、昔から使用されていた抗酒剤のことを少しばかり、わたしがアルコール専門病棟で見聞きしたり、学んだりした範囲で書かせてもらいたいと思います。

抗酒剤には「シアナマイド」と「ノックビン」の2種類が主に使用されています。

この2つの違いは、色の違いと、効果の効きだす時間と持続時間の違いが多少あるくらいで、
どちらも目的としている効果などは、ほとんど同じと考えて良いそうです。

抗酒剤は、アルコールを飲んた時、普通だと、体内でアルコールが、毒性の高いアセドアルデヒドに変容する際、そのアセドアルデヒドを酢酸に分解して肝臓で処理することを促す酵素の働きを、薬の成分でブロックすることによって、
アルコールがアセドアルデヒドに変容したまま分解されずに体内に留まるようにする薬剤です。

わかりやすく説明すると、
抗酒剤を飲んでから飲酒をすると、アルコールの分解を阻害して、まるで、お酒が飲めない体質の人。下戸の人ですね。その下戸の人が飲酒をした時のように、アルコールの害をもろに受けてしまって、悪酔い。気分がとても悪くなってしまったり、ひどい時は、急性アルコール中毒のようになって、非常に苦しい体験をさせられる。

というような作用をもっていて、抗酒剤を飲むことで、飲酒への欲求を減退させて断酒を続けられるように仕向けるための薬

なんですね。

お酒に強くて、お酒が大好きな人を、下戸の人のように悪酔いさせて、そのことを恐怖や嫌悪として記憶に刷り込んで、断酒を促す。

なかなか、意地の悪い。
でも、真面目に取り組めば、効果はかなり得られる方法です。

ただ、ネックは、抗酒剤は、きちんと処方された通りに飲まないと、効き目が出ない場合があります。

シアナマイドは、服薬後、すぐに効果が出ますが、だいたい一日くらいしか効果が続かないので、理想では、毎日、決まった時間に服用期間は、飲むことが大事なのだと、アルコール専門病棟での講義で教わりました。


 


 ②アルコール専門病棟でのエトセトラ

アルコール専門病棟に入院して、初めての朝から「?」となったことがありました。

毎日、6時。朝食前に点呼と同時に各部屋の前で、ラジオ体操をしていました。
その後、皆さんゾロゾロと階のフロアーの中心にあるナースステーションの前に並びに行きます。

しばらくすると、ナースステーションの小窓が開き、少量の透明な液体が入った薬用のプラスチックの小さなコップを並んでいる入院患者に渡しています。
この液体こそがシアナマイドです。

わたしが入院していたアルコール専門病棟では、入院中は、ほぼ例外なくほとんどの入院患者がシアナマイドを服用していました。

間違いなく、病棟の中では飲酒をしている人はいません。
では何故、誰も飲酒をしている人がいないのに、毎朝入院患者にシアナマイドを飲むように指導しているのか?
というと、
退院しても続けられるように、入院時から決まった時間にシアナマイドを服用させて、慣れさせているのだそうです。

退院時に渡される薬の中に、必ずといってもいいほど、シアナマイドが入っていました。

退院後も、外来治療継続が基本なので、
その際に渡される薬の中にもシアナマイドは混ざっています。

シアナマイドは、とても副作用の少ない薬だそうです。
ノックビンもほとんど副作用は見られないそうですが、どちらかというと、シアナマイドの方が、
副作用の報告例は少ないといわれています。

さて、
そんな毎朝の恒例行事であるシアナマイドの服用ですが、
その際のルールがありまして、
看護師さんからシアナマイドを渡されると、
一口で口に含み、口に入っているかを看護師さんに確認したもらって、それから目の前でゴクンと飲み込むところも確認してもらわないといけないのです。

「どうして、飲んだところまで確認してもらわないといけないんですか?」
と、初心者丸出しの質問をぶつけてみたところ、
以前は、ここまで徹底的に確認作業はしていなかったそうですが、
何人か、口に含んでそのままトイレの洗面台で吐き出す人がで出して、
その人たちを観察していると、お見舞いに来た友人などから、こっそりお酒を差し入れてもらって、夜、ベランダにある喫煙所などで仲間と酒盛りしていたのが判明したそうで、
そのことがあって以来、
看護師さんが入院患者がちゃんと飲み込んでといるかを確認するようになったそうです。

いや〜、言っときますけど、わたしが入院したアルコール専門病棟は、かなり厳格なことで有名な所なんですよ!
そこで、こっそり酒盛りなんて、
ホント、ビックリしました!
どんなところでも、やる人はやるんだな・・と。

まあ、こういう武勇伝 (⁈)はめったにないことだとして、

そういえば、
そんな厳格で有名だったこの病棟でも、
たま〜に、脱走する人も出るんですよ。
わたしが入院中は、一人いました。
看護師さんに申し出て許可がもらえると、外来の横にある売店に行くことができるのですが、
(もちろん、許可が出るのは、退院が近い患者に限られていました。入院直後の患者は、午前中と午後、希望者は看護師同行で連れて行ってもらえます。)
入院中の男性が一人、売店に行ったあと、行方不明になってしまって、どうやら脱走した!という話が、ノホホンと同室の人と、図書庫でアルコール依存症の漫画家さんが書いたエッセイを読んでいたわたしの耳にも入ってきました。



③抗酒剤飲んでお酒を飲んでしまった人の話

その人は、20代の男性でした。
わりと物静かな感じの人で、わたしも彼と就寝時間の前の自由時間に、一緒に何人かで卓球やトランプをしたことがあったので、
かなり驚きつつも、にわかには信じられなかったです

その場は、看護師さんたちの采配で、多少ざわついていた入院患者たちは、午後のカリキュラムにテレテレと向かいました。

それぞれがいくつかの教室に分かれて、それぞれのカリキュラムをこなしている時、
救急車のサイレンが近づいてきて、しばらくすると担架に乗せられて、もがき苦しんでいる、脱走していた彼が病棟に戻ってきたのです。

偶然、わたしがいた教室が出入り口に近くてよく見えたのですが、
顔は真っ赤で、はだけた胸を掻きむしっています。どうやら嘔吐もしているようでした。

処置室に入れられた後も、意味不明な声がしばらく聴こえてきて、少し恐ろしかった記憶があります。

どうやら彼は、朝、いつものようにシアナマイドを飲んでいたそうです。

何故、脱走したかは、本人も看護師さんや医師も何も話してくれなかったし、わたしも聞くつもりもなかったので、今だにわかりません。

ただ、彼から後になって聞いたところでは、
脱走は全然深く考えてのことではなかったそうです。
脱走して、かなり興奮していたのでやたらと喉が乾いて、コーラを飲もうと病棟から少し離れたコンビニに寄ったら、ビールが目に入って、やけっぱちな気分で、店の前で2、3本飲んだそうです。

すると、突然気分が悪くなってたまらなくなって、店の人に助けを求め、それから先は覚えていないそうでした。

もちろん、その時はシアナマイドを、朝、飲んだことは忘れていたそうです。

どんな風に気分が悪かったか?との質問には、
ビールを飲んでしばらくすると、胸が急にムカムカし出してきて、動悸がひどくなり、吐き気と頭に血が上ったみたいにドクン、ドクンとこめかみの血管が脈打つ感じがしてきた。と。次第に息が苦しくてたまらなくなって、コンビニの店員さんに助けを求めた。
とのことでした。



④結局、抗酒剤は飲めなかったわたし

彼の話は、それまで講義や本でしか知識がなかった抗酒剤の効果。
「抗酒剤を飲んだ後にアルコールを飲むとこうなる。」
と学んだことの裏付けになりました。

正直、ここまで苦しむものか。と愕然としてしまいました。

アルコール依存症を抑えるために必要な、断酒継続を果たしていくために、とても有効な抗酒剤というものの実力を目の前で見ることができて、良い経験をさせてもらえた気がしました。
彼は苦しそうで、気の毒(?) でしたが、

「断酒の継続のためには、上手に、継続的にシアナマイドを使うのが有効である。」
と医師や看護師さん達が度々おっしゃるのが、とてもよく分かった気がしました。

確かに、とても継続が難しい、と言われる完全断酒の継続には、このくらいの荒技が必要なのかもしれませんね。

わたしも、シアナマイドを飲んで、断酒を継続しています。

と言えればよかったのですが、

実はわたしは、アルコール専門病棟に入院していた時も、退院してからも、抗酒剤を飲んだことはありません。
肝臓に病気がありますので、医師から抗酒剤は飲まない方が良い。と判断されたからです。

シアナマイドもノックビンも副作用がとても少ないそうですが、
肝臓などに持病がある場合は、必ず医師に相談して下さい。

わたしは、シアナマイドなどは飲めないので、
断酒に荒技を持ち込むことはできませんが、
こんなに強烈な抗酒剤という薬を使わなければならないほど、アルコール依存症者にとっての断酒は難しい。ということを脳に刻んで、断酒継続というう悩ましくもやり遂げないといけない課題をこれからもヨチヨチと続けていくつもりです。

ガンバロ〜‼︎  ね!


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